10日目

「生きることが素晴らしいと思えない自分は子供を作ってはいけない」とずっと思って生きていた。

人生は素晴らしい、生まれてきてよかった。そう思える人こそが子を作るべきだと思っていた。命をこの世に召喚する最低限の義務はこの点につきる、そう考えていた。

これはお金だとか生活だとかなんかより、もっと大切なことだと思っていた。

 

だから僕は子供を作ってはいけない。そう思っていた。

 

自分がつまらない世界に、自らの分身たるわが子を呼ぶ理由がない。

そう思っていた。

 

でも変わるかもしれない。

変わるのは僕の子に対する考え方なのか、人生や生きることについてなのか。

それはもう少し後でわかることになるだろう